毎日、忙しさに追われて、気づけばスマホを眺めているだけで一日が終わってしまう。将来への漠然とした不安や、過去の失敗を思い出して眠れない夜がある。そんな現代特有の焦燥感を抱えている方に、ぜひ手に取ってほしい一冊があります。
今回は、公認会計士でありながら仏教やストア哲学に造詣が深い谷崎玄明氏の著書『今ここの生き方: 明日死ぬとしたら今日をどう生きるか 幸せな生き方』をご紹介します。数字を扱うプロとしての論理性と、仏教的な深い慈愛が同居した本書は、迷いの中にある心に「今、この瞬間」という確かな軸を取り戻させてくれます。
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概要
本書は、タイトルの通り「マインドフルネス(今、ここ)」に意識を集中し、より良く生きるための思考法をまとめた一冊です。
私たちは無意識のうちに「もう変えられない過去」への執着や、「まだ起きていない未来」への不安にエネルギーを奪われがちです。著者は、それらから距離を置き、純粋な「今」を感じることの重要性を説いています。
原始仏教やストア哲学の思想をベースにしつつも、決して難解な専門書ではありません。「明日死ぬとしたら、今の生き方で満足か?」という根源的な問いを軸に、心穏やかに、かつ情熱的に生きるための具体的なマインドセットが平易な言葉で綴られています。
本の魅力
論理性と情緒が融合した説得力
著者は公認会計士という、極めて論理的な世界に身を置く人物です。そのため、精神論や抽象的なスピリチュアルに終始することなく、なぜ「今ここ」に集中すべきなのかが体系的に解説されています。
「なんとなく良さそう」というレベルを超えて、ロジカルに納得しながら読み進められる点は、普段ビジネス書を好む方にも馴染みやすい特徴です。
デジタルデトックスへの深い洞察
多くの現代人が陥っている「スマホやSNSに意識を乗っ取られている状態」への警鐘が鳴らされています。
単にデバイスを遠ざけることを勧めるのではなく、情報過多がいかに私たちの貴重な「今」というリソースを奪っているかを解き明かしてくれます。読後は自然とスマホを置き、深く呼吸をしたくなるような動機づけが得られます。
読むだけで心が整う伴走者のような文体
著者の文章は、上から教えを説くのではなく、隣で優しく語りかけてくれるような静けさがあります。
人生の苦しみや迷いに寄り添い、それらを否定せずに受け入れる姿勢が貫かれているため、読書自体が一種の瞑想やセラピーのような時間を生み出します。寝る前や休日の朝など、心を落ち着けたい時の読書に最適です。
気になった点
本書で語られるのは、マインドフルネスや執着の手放しといった、いわば王道的な教えです。
そのため、すでにこの分野の書籍を何冊も読み込んでいる方にとっては、驚くような新理論や斬新なテクニックは見当たらないかもしれません。知識を詰め込むためというよりは、自分の「あり方」を再確認し、整えるための本と言えます。
ネットのレビュー、口コミ
良い口コミ
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文章が優しくて、読み進めるうちに心が落ち着きました。
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スマホばかり見ていた自分に気づかされました。
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論理的で納得感がありました。
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通勤時間に読むと、その日の仕事に向き合う心が整います。
気になる口コミ
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内容が少し抽象的に感じました。
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図解や具体的なワークがもっと欲しかったです。
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サクッと読めるので、重厚な本を求める人には物足りないかも。
まとめ
『今ここの生き方』は、情報の波にのまれ、自分の人生の主導権を失いかけている現代人のためのガイドブックです。
明日が来ることは当たり前ではありません。もし今日が最後の日だとしたら、あなたは今の時間の使い方に胸を張れるでしょうか。
もし一瞬でも答えに詰まったなら、本書を開いてみてください。読み終える頃には、何気ない日常が少しだけ愛おしく感じられるようになっているはずです。
